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最高裁判所第一小法廷 昭和61年(オ)508号 判決 1986年9月11日

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人大江洋一の上告理由一について

農地法の構造及び賃借権と地上権の性質、存続期間の相違等を勘案すれば、農地法一九条は地上権に適用又は準用されないと解すべきものであるから、これと同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。論旨は、原審の認定しない事実又は独自の見解に基づき原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

その余の上告理由について

所論の点に関する原審の認定判断は、原判決挙示の証拠関係に照らし、正当として是認することができ、その過程に所論の違法はない。論旨は、ひつきよう、原審の専権に属する証拠の取捨判断、事実の認定を非難するか、又は原審の認定しない事実に基づき原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 大内恒夫 裁判官 谷口正孝 裁判官 角田禮次郎 裁判官 高島益郎 裁判官 佐藤哲郎)

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